~who & where make wood block~
このウッドブロック(木のハンコ)は、インドのウッドブロック職人さんがひとつひとつ作っています。
インドのウッドブロックは、インド伝統の手染技法「ブロックプリント」で使われる道具です。
写真右の染職人さんが、右手に持っているのがウッドブロック。「ドンッ!ドンッ!」と一押し一押し模様をつけていきます。
職人さんたちの向こう側の壁にたくさんのウッドブロックが並んでいます。ブロックプリントの布は、模様の数だけウッドブロックが作られているのです!
※写真は2014年サンガネールの染工房にて
では、ウッドブロックの作られる工程を見ていきましょう。
工程1:まずは輪切りにして乾かした木材に、石灰と糊を混ぜた白い塗料を塗ります。こうすることで、彫る時に模様が見えやすくなります。
工程2:次にデザイン画を元に、必要な版をそれぞれトレーシングペーパーに写します。
※ブロックプリントは「版画」なので、1色につき1版のウッドブロックを作ります。
写真のデザイン画では枠線と2色の指示(灰色部分と黒色部分)なので、それぞれ3枚のトレーシングペーパーを作ります。
工程3:トレーシングペーパーからデザイン画を木に写した後、デザイン通りに彫っていきます。
鑿(ノミ)と木槌で叩き、カンカンカンとひと彫りひと彫り仕上げてきます。
ちなみに鑿は「そこらへんの金属」の先を整えたような簡単なもので、時々長い釘なんかも細い鑿として使われているので驚きです!
そして、木槌も「そこらへんの木の棒」。使い古して、いい感じの叩き具合になっています(※木槌はページのトップ写真参考)。
場合によっては、大きいウッドブロックには穴を開けます(少しでも軽い方が、染職人さんがラクに仕事ができるから!)。
そして、大きいものには持ち手をつけて、ウッドブロックは完成です。
そうそう、実際にインクや染料をつけて染やプリントをする前に、一晩マスタードシードオイルの中に浸けておきます。
そうすることで、汚れや水分がウッドブロックに入りにくくなります。
そしてウッドブロック職人さん曰く「生の木の状態よりも艶やかでかっこよくなるんだよ!」だそうです♪
※design labo chicaのウッドブロックはオイル工程済みですので、そのままお使いくださいね。
余談ですが、いつも同じカタチのdesign WOOD BLOCKをまとめて作ってもらうのですが、個々で細かいところが結構違います!
なんとなく?左右対称じゃない!とか、彫る人が違ったらラインの太さが違うとか。
design labo chicaでは、それぞれのウッドブロックが小さな個性を持っていてよいと考えているので必要以上の「完璧さ」を求めていません。
design WOOD BLOCKは模様を作ることが楽しくなる木のハンコですが、それだけじゃないの魅力をたくさん持っていると思います。
インドのローカルの人たちから感じる、地面に近いような、心地よさ、おおらかさ、のような「感覚」もハンコと共に皆様のところへ届くといいな、と願っています。
次回のブログは「design WOOD BLOCK-3」~Let's find your design~
design labo chicaのウッドブロックを使ったワークショップの様子を紹介します。
◆ワークショップ・展示会情報◆
◆2016年 4/16(土)~5/8(日)
◆2016年 3/26(土)・27(日)
「hand made fabrics and DAILY」 at or dans le sable(愛知県名古屋市)
Mula:working cloth のお洋服の販売・3日間限定で別注生地によるオーダー会・ちくちく針仕事ワークショップ。
「JINDAGI」 at 余白 浅草(東京都台東区浅草)
インドの手仕事布でつくったムーラの日常服と、写真家・疋田千里によるインドの写真展。
Mula:working clothのお洋服販売・疋田千里さんとのSPECIALコラボワークショップ。
◆お問い合わせ◆
design.labo.chica@gmail.com